コラム

高齢者の「かくれ脱水」を防ぐ為に、熱中症予防で出来きること

かくれ脱水とは… 生命を維持するために欠かせないのが水分と塩分です。カラダを満たす水分と塩分が水に溶けてできる電解質とで構成されたものが「体液」、体液の量は一定になるように保たれています。その体液が失われると「脱水症」という状態になり、カラダにさまざまなダメージをもたらします。そして脱水症の一歩手前で症状が出ていないのが「かくれ脱水」です。毎年のように夏バテ気味になる人は「かくれ脱水」になっている可能性も?脱水症を防ぐには「かくれ脱水」の段階で対策を取ることがとても重要なのです。 かくれ脱水にならないために… 体液が不足するのを防ぎ、体温を一定に保つ必要があります。カラダは栄養素や老廃物の代謝でいつも熱を発生させて います。この熱を体外へ放熱して体温を保とうとする仕組みが体温調節機能と言われ、高齢になるにつれ、機能が低下し ます。たとえば、エアコンの効かない夏の屋内にいると、汗の蒸発による体温調整ができにくいために「かくれ脱水」から 一挙に熱中症に発展することにもなり得ます。涼しい服装や水分補給などに十分注意をすることが重要です。暑い日に は、屋内にいても、カラダを冷やすものを食べたり(伝導)、涼しい場所を選び(放熱)、汗をかくこと(蒸発)、エアコンのド ライ機能に加えて扇風機などで室内の対流をうながすことなどを心がけましょう。 日常生活で注意すること 1.無理をしない 炎天下での運動や外出を控える。30~60分ごとに休息をとる。 2.水分・塩分の補給 塩分や少量の糖を含むスポーツドリンクや経口補水液を補給する(活動する2時間前の摂取が理想)。 3.涼しい服装 汗の吸収や通気性の良い洋服を着用。休憩時は羽織ものを脱ぐなど、熱を外に逃がす工夫を。 4.体調管理 睡眠不足、風邪気味の時は無理をせず休息する。 5.暑さを避けること、暑さに慣れること 屋内でも蒸し暑い場所を避け、初夏のうちに外出に慣れておく。 6.お風呂 お風呂に入る前には、水分をとる習慣をつける。 日常(在宅時・外出時)にできる対策 扇風機などを使い、部屋の空気を入れかえる クーラーを止めるなど、無理な節電や我慢をしない 温度計をみて、高温多湿を避ける エアコンの環境では濡れタオルを掛ける。観葉植物の水やりなどで乾燥を防ぐ 規則正しい栄養バランスと量を考えた食事 なるべく暑さを避ける服装にする 首にスカーフを巻く、羽織ものを持参する、など体温調整を工夫する