入居者の声

元気なうちに施設への入居を視野にいれておく事の大切さ。

東京都 Yさん(42歳)の体験談より
高齢ながらも現役で働く母 私の家は子供2人を持つ、夫婦共働きの一般的なサラリーマン家庭です。私の母は、私が小さいときに父と離婚をしてしまったので、私が嫁いでからは埼玉で一人暮らしをしています。私が小さい頃からずっと看護婦として働き、70歳を超えても看護師として現役で働いていました。医療現場、特に看護婦は人手不足と言われていますが、まさにその通りで、高齢の母でさえも夜勤を余儀なくされていました。自分の助けが必要な人がいると思うと、多少つらくても喜んで働いてしまう母なので、かなり無理をしていたようです。ある時、足に違和感を感じた母が、自分の働く病院で診てもらうと、変形股関節症と診断されました。変形股関節症は女性に多く見られ、骨がすり減り足に負担がかかるため、激痛が走るというものです。若い内なら、筋肉を付けて足への負担を減らすこともできるようですが、高齢になると運動で筋肉を付けることが難しいため、手術をするか薬で痛みをおさえるしかないようです。 母の苦悩そして定年退職へ 母は、足の痛みをこらえながら勤務を続けていましたが、症状は悪化する一方で普通に歩く事すら危うい状態になってきました。さすがに病院の方から、年齢も年齢だし退職することをやんわりと勧められたようで、ずっと考
え込んでいました。そんな時、母の勤め
る病院に高齢の患者さんが運び込ま
れてきました。その患者さんは認知症
の方で、元々足が不自由な上、徘徊を
している時に高いところから落ちて足
を骨折してしまったとのことでした。こ
の一件をきっかけに母は仕事を辞める
事を決意しました。運び込まれた患
者さんと自分を重ねたようで、歩けな
くなる前にリハビリをして足をきちん
と直そうと考えたようです。1人娘の
私としてはとても嬉しい決断でした。いつまでも働きたいという母を応援し
たい気持ちはもちろんありますが、母
に何かあったら…と常に不安に思って
いたのも事実です。私の家はそんなに
広くはないですが、母1人を迎え入れ
ることはできます。家族も全員、母と
暮らす事に賛成をしてくれました。
 思いがけない決断と母の未来 早速母に一緒に住む事を提案すると、「とてもありがたい話だけど、私は一緒
に暮らすつもりはない。今まで1人で
自由に暮らしてきたから、これからも
家族の世話にはならずに暮らして行き
たい。」という返事が返ってきました。そ
して思いもよらぬことを口にしました。「老人ホームに入ろうと思っている。」
そんな事を考えているとは思いもしなかったので、しばらく絶句していると、「老人ホームに対して悪いイメージを持っている人もいるけれど、今の老人ホームは住む人の事を考え、医療も充実しているし、スタッフも親身になってくれる。何より仲間を作って楽しく暮らせる。」と母は続けました。そうは言うものの世間体等を考えると納得が行かず母を説得すると「、世間体と親とどちらが大事なの!」と怒られ『、ブライトシニアの住まいさがし』という冊子を手渡されました。相談員の方が丁寧なアドバイスと共に施設探しを手伝ってくれると書いてあります。驚いた事に、中の試算表には自分の退職金を使っての試算が書き込んでありました。ここまでしているなんて、相当考えた末の決断だったのだと思います。施設見学に同行させてもらう事を条件に、母の決断を受け入れることにしました。後日、相談員の方と一緒に施設を見学することになりました。何軒か見学した中から早速母に一緒に住む事を提案すると、足のリハビリもでき、イベントが充実していてみんながイキイキと暮らしているホームに決めました。母が入居して半年が経ちますが、友人もできたようでとても楽しそうに暮らしています。今度、フラを踊るイベントに出るそうで、足の痛みも忘れて練習に励んでいます。こんな母の姿を目にして、私も将来、終の住処として老人ホームという選択もありかな…と思うようになりました。