入居者の声

頑張りすぎないことも大切 介護と家族の関係

横浜市 Iさん(70歳)の体験談より
長年連れ添ったパートナー 子供が独立し、夫と2人暮らしになって早45年あまり。家に子供がいたころは、なんだかんだと世話を焼くことが多く、夫婦そろっての時間はほとんど持たずに、あっという間に過ぎました。子供が巣立った後の家には、私と夫の2人だけ。最初は子供がいない寂しさもありましたが、だんだん夫との充実した時間が増えていきました。お互い定年退職した後は、さらに楽しむ余裕ができ、庭の手入れをしたり、趣味で野菜づくりに励んでみたり、また海外旅行にも行きました。振り返ると、楽しい想い出はたくさんあります夫も私も歳をとるごとに、体の無理がきかなくなるのをひしひしと感じ、だからこそお互い助け合う関係が強まりました。「健康で長生き」とは誰しも願うことです。健康的な生活を心がけ、余生を2人で楽しもうというのが私たちの目標でもありました。また、2人の子供たちは家庭を持ち、他県で生活していますが、定期的に帰省しては歳をとった私たちを気遣ってくれます。夫とも子供たちとも、たくさん喧嘩をしましたが、楽しい想い出があふれる家庭を築けたことは本当に嬉しく思っています。 70代で介護初心者に・・・ これまで特に大きな病気もせず、今年75歳を迎えた夫が認知症を患ったのは2年前でした。その時はショックでしたが、「これからは私が夫を支えよう。できる限り在宅介護を続けて行こう!」と奮起し、初心者ながらもデイサービスやショートステイなどを利用してこれまでやってきました。子供たちはさらに頻繁に帰って来て手伝ってくれ、介護サービスも利用できるものの、それ以外の時間は、介護にかかるのは私1人です。それが苦であったわけではなく、私も夫にはできるだけ住み慣れた家で過ごして欲しいと思っていました。「夫を施設には入れない」と思う気持ちが、自分を頑張らせるパワーの源でもありました。ところが半年前、体の調子が悪くなり、目まいや頭痛、倦怠感に悩まされるようになりました。どこの病院を受診しても特に病気としての異常は見られず、「疲労が原因かなぁ」と思っていました。しかし、どんなに休んでも症状が良くならず、気持ちもだんだんと塞ぎがちになってきました。子供たちの勧めもあり、別の科を受診して「介護うつ」になっていることがわかりました。頑張らなければ、という気持ちが強すぎたのかもしれません。子供たちからは夫を施設に入所させ、まずは私がうつから解放されなければ共倒れになるよ、と言われました。それでも、「今まで連れ添ってきた夫を施設に入れるなんて」という罪悪感から消極的な気持ちに苛まれていたのです。 病気を経て強くなった家族との絆 しかし、同じように介護をしている方々や、ケアマネージャーさんに相談していくうちに、どんな施設があるかだけでも話を聞き、見学してもいいのでは?と言われ、「ブライトシニアの住まいさがし」を利用することにしました。実際相談してみると、私が思っていた暗いイメージではなく、施設にもいろいろなタイプがあり、入居者の希望に沿って選ぶことができることがわかりました。それからは考え方が変わり、子供たちとの話し合いの末、夫は施設へ入所することとなりました。毎週夫に会いに行くこともできます。また自分の時間が持てるようになってからは、うつの症状も回復にむかっています。夫も会いに行くと笑顔で迎えてくれ、結果的にブライトシニアに相談してよかったと感謝しています。