入居者の声

入居者が心地よく暮らせることが大切

東京都 Hさん(46歳)の体験談より
母に懐いていた子供たちが家を出て の家は東京の一般的なサラリーマン家族。80歳になる母と私たち夫婦、そして私たちの子供3人の6人暮らしでした。父は15年前に病気で突然亡くなり、それ以来母は私たちと一緒に住むようになったのです。当時、私の子供たちは長男が13歳、長女は11歳、次女は3歳という年齢でした。私たち夫婦は共働きだったので、子供たちにはそれまで寂しい思いをさせてきました。母が一緒に住むようになってからは、母が手料理を作って子供たちに食べさせ、学校のことから恋愛話まで色々話を聞いてくれたようで、子供たちは母が大好きでした。特にまだ幼かった次女は、母の後ろをずっとついて歩くくらい母にべったりでした。そんな子供たちも、長男と長女は結婚して家を出て行き、おばあちゃんっ子だった次女も地方の大学に入学し、1人暮らしをするため家を出てしまいました。母は次女が出て行ってからは、毎日1人で家で過ごすことが多くなり、少しずつおかしな言動が見え始めました。 奇妙な行動をとるようになった母 日中、私たち夫婦は働いているため母は1人で家にいるのですが、4人分のご飯を作ってテーブルに並べてみたり、小さなお弁当箱にご飯をつめたりという行 動をするようになりました。最初は子供たちがいなくなって寂しいのだろう…くらいにしか思わなかったのですが、その内に、隣の家に上がり込んではお菓子やご飯を勝手に食べているということが分かり、さすがに不安がよぎりました。思い切って病院に連れて行くと、軽度の認知症という診断でした。このまま1人で過ごす時間が増えれば、悪化する一方だと告げられ、子供たちを呼び寄せてみんなで話合いました。施設に入れる事を提案すると最初は反対だった子供たちも、このまま認知症が進行すれば、母はみんなのことが分からなくなり、奇妙な行動をとる母の姿を目にすることになるかもしれないし、共働きの 私たちだと満足なケアをしてあげられないことを言うと、「おばあちゃんが喜んでくれる施設にするのなら」ということを条件に、母を施設に預けることで決まりました 母と子供たちの絆が蘇って 母の症状は安定している時は、私たちが言っていることも分かるし、いたって普通です。母に施設での暮らしを打診すると、「私を見捨てるのか!」「施設に なんか行くもんか!」と大声でどなり散らしました。予想していたこととは 言え、自分の親に見捨てるのかと言われるのはとても悲しいです。本当に母が喜んでくれるような施設を探したいと強く思い、探し始めました。しかし、調べれば調べるほど、どんな施設が母に向いているのか、何を基準に選べば良いのか全く分からなくなりました。そんな時、次女がこれで探してみたらどうかな…と持ってきてくれた『ブライトシニアの住まいさがし』という冊子。次女曰く、相談員の方が話を聞いて専門的なアドバイスと共に施設探しのお手伝いをしてくれるとのこと。早速、電話で相談をしてみました。母が喜ぶような施設を探したいという、かなり大雑把なイメージを伝えましたが、とても親身になって聞いてくれました。数日後、いくつかの施設をご提案いただき、相談員の方と子供たちと一緒に見学に行きました。その中の1軒に母を同行させ、気に入ってくれるかを確かめることにしました。いちばん母に懐いていた次女が母を説得すると、母はしぶしぶながらついてきました。そして、施設の方が母を連れて行き、2時間程して戻ってくると、母が「ここなら暮らしてもいいよ」と言ってくれたのです。 後日、施設の方に聞いた話では、「お母様はお料理がお好きなようなので、お弁当作りを手伝っていただき、あなたがいないと美味しいお弁当が作れないから、うちに来てぜひ教えて欲しい」と伝えたら、嬉しそうな顔をしたそう。そんな素敵な施設を見つけることができ、とても感謝しています。そして、子供たちは暇を見つけては母に会いに行ってくれているようで、入居して半年経ちますが、子供たちと一緒に暮らしていた頃の優しい母に戻り楽しそうに暮らしています。