入居者の声

私らしい選択海外では当たり前の施設暮らし

東京都 Sさん(75歳)の体験談より
将来は施設で暮らすと決めた訳 私は施設で暮らす75歳の女性です。5年前に主人を病気で亡くし、1人息子は海外赴任中です。主人は仕事柄海外転勤が多く、私も同行していたため日本で暮らすより海外で暮らした期間の方が長いくらいでした。その海外生活で感じたことのひとつに、高齢者の方たちが実に楽しそうに暮らしているということがあります。ご夫婦で手をつないで散歩をしている姿は日常茶飯事、1人身になった女性が、綺麗にお化粧をして買い物を楽しんでいたり。驚いたことにそんな方たちが住んでいるのは、自分の家ではなくホーム(高齢者施設)でした。日本では施設というと、姥捨て山のイメージが根強く残っていますが、海外ではまったく普通のことなのです。主人と私はそんな高齢者の方たちの姿を目にすると、「自分たちも年老いたら、息子の世話にはならずに一緒に施設で楽しく暮らそう」と話をしていました。 主人との約束を果たすために そんな約束をしていた主人が脳梗塞で倒れ、帰らぬ人となってからは1人暮らしをしていました。幸いにして友人にも恵まれ、楽しく毎日を過ごしていたのですが、ある日、友人の1人が病で倒れ家族の介護を余儀なくさ
れました。まだ介護なんて先の事と
思っていた私たちは一様にショックを隠
せず、自分たちの将来を真剣に考え
るようになりました。私は、主人と約
束をした施設暮らしを考え始めまし
た。友人にそのことを話すと、「それだ
けは私は嫌だ。」という意見がほとん
どでしたが、私は構わず自分なりに施
設について調べ始めました。「75歳ま
でに入居をしないと友人ができない」
という特集記事を何かで読み、入るな
ら今!と正直少し焦り気味に、入居へ
の準備を進めていました。海外にいる
息子に「施設へ入ることにしたから」
と告げると、自分が日本へ帰るまで
待って欲しいと言われました。 施設選びの難しさ そんな息子の言う事も聞かずに、自分でここが良さそうと決めた施設の手続きをしようと思った矢先に、息子が休みをとって帰国してきました。「母さんは昔から言い出したら何を言っても聞かないから、入居を決める前に一緒に考えようと思って。」と言ってくれました。まずは自分が入居をしようと思っていた施設や他にも良さそうだと思っていた施設を息子に見せると、「ここは将来何かあったときのケアができない、ここはスタッフが少ない、ここは・」とダメ出しのオンパレードでした。「母さんは何でここの施設にしようと思ったの?」と聞かれたので、「大きな施設だから安心だし、食事が美味しそうだし、自由そうだし」というと息子はちょっと呆れ顔でしたが、選ぶ際のポイントを色々教えてくれました。息子は私からの連絡を受けるとすぐに、母親を施設に入居させた友人に相談をして、息子なりに色々調べてくれたようです。そして、専門的な第三者に相談することが一番安心だと「ブライトシニアの住まいさがし」という冊子をもらったとのことでした。冊子を息子と一緒に見て、早速相談をしてみました。選ぶポイントは分かっていても、実際の施設が本当に良いかどうかが分からないからです。相談員の方は、熱心に私の話と希望を聞いてくれ、何軒か施設をピックアップしてくれました。息子と相談員の方と一緒にそれらの施設を見学し、自分にぴったりの施設に入居することに決めました。入居して数ヶ月経ちますが、昔、主人と見た海外の高齢者の暮らしに近いと自分ではとても気に入っています。そんな私の様子を見て、友人の中にも施設暮らしを考え始めた人もいるようです。